目 次
復刊の辞
新たな展開をみせる
北東アジア
斎藤志郎
アメリカで鉄鋼会社
を経営して
田中 豊
民間大使として
赴任したガーナ
浅井和子
タゴールと岡倉天心
から100年
P.B.シャーカー
スコットランドに
学ぶ地域活性化
山本直美
宇宙旅行の
カウントダウン
若松立行
「賀川豊彦の遺産」
「フィランソロピー考」
−大原孫三郎
伴 武澄
編集後記
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『編集後記』
一世紀ほど前、ドイツ皇帝カイゼルが「黄禍論」を唱え、中国の台頭に対して警鐘を鳴らした。そのころ義和団が北京に迫り、中国大陸では西洋排斥のうねりが高まりをみせていた。「黄禍論」はやがてアメリカ大陸に上陸して、中国人排斥、日本脅威論となった。大日本帝国が太平洋戦争で完膚なきまで叩き潰されたのは半世紀後のことである。
それからさらに半世紀、ハンチントン博士が『文明の衝突』を書いた。イスラムと西洋文明の対立軸を鮮明に描いた話題作はやがてブッシュ米大統領の登場で「悪の枢軸」として昇華した。
文明には本来、人種や言語の違いを超えた包容力があるのだと信じていたが、どうやらそうでもないということが分かってきた。対立軸を据えて「仲間」であるか「敵」であるかを鮮明にすることを求められているのだ。
岡倉天心がインドでタゴールと出会い『東洋の理想』を書いたのも一世紀前のことである。書かれていることは「アジアは一つでなければならない」という強い願いである。国際平和協会を設立し、世界連邦の設立に奔走した賀川豊彦の思いも同じだったに違いない。「国際平和」を復刊する思いもまたそこにある。
九月一七日、小泉純一郎首相が平壌に乗り込み金正日総書記と会談して「平壌共同宣言」を発表した。アジアに必要なのは対立ではなく信頼醸成である。ワシントンに在る中野有氏が唱える「平和の枢軸」が人口に膾炙する世としたい(T・B)
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